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2010年2月13日 (土)

若き日の思い出

「スワローズのファンクラブ、一緒に入らない?」
好きでもないチームのファンクラブを女性から誘われたらどうしますか?

ふと思い出した20年前の今頃のリアルな思い出である。
辛く切ない1年を乗り切って、どうにか彼女を作ってまだ2ヶ月、ようやく人生に明るい兆しが見えてきた頃。
誘ってきたのは「彼女」ではない頭のよさそうな別の人である。

「ひょっとしたら俺、縁がなかっただけで本当はいい男なのかもしれない。」
当然、誘いに乗ることにした。
まず、その女性に申込書を入手するための手配を教えてもらう。必然的なコミュニケーションだがうれしい。
そして、申込書が届いたら、一緒に申込書を記入してそして球団事務所へ郵送した。
付き合っていた娘にはやや冷たい素振りをしはじめていた。
「すまん、いい男は罪である。」そう思った(マジで)。
3月初旬に、球団から封書が届いた。開くと、
『ヤクルト戦自由席券5枚(その内、対巨人戦1枚)、会員証は球場にて手渡し』だった。
ということは、「最低5回は球場デートが出来る」と算段。
会員証が同封されなかったのは不満だったが、そんな小さいことはどうでもいい。

早速お誘いが来た。GW前の巨人戦である。
すばらしき90年代の幕開けだった。
楽しみで待ちきれない。世の中すべてがバラ色に見える(大げさではなく超マジで)。
数日前になったら、ちょっと顔色曇らせて、

「友達も一緒に連れてっていい?」

お友達(女友達だろう)と一緒だろうとあそれでもあと4回チャンスはある。というわけで返事は

「いいよ、全然OK。」

いざ当日、何時に待ち合わせか、それとも一緒に行くか我慢できずに本人に聞こうと声かけようかと、そしたら相手が先に、

「ごめ~ん、行けなくなっちゃった~。」

その瞬間、脳がフリーズ。出た精一杯の返事が、

「わかった。」


一瞬でどん底に突き落とされた。

(行けなくなった事を)その友達にはどう伝えたのか?その友達とは「本当の彼氏」だったのか?弄ばれただけか?悔しくも疑問を持ちながら一人で球場に向かう。
人気の巨人戦だけに行列が出来ているので後ろに並ぶ。
少しずつ入り口に近づいてきた。そして自分の番、そしたら、

「日付が入っていませんね。あちらで押してもらってください。」

と、入り口と反対側の柵を開けられ、はじき出されて結局観戦できなかった。

どうやって帰ったかなどその後の記憶はどうしても思い出せない。
ただ、夕日に染まる神宮の壁だけは今でも鮮明に覚えている。
3487 これは先日撮った写真。ちなみに1F中央のシャッター部分が日付印を押してくれる「あちら」のはずです。

その時点で先に付き合っていた娘からは愛想を尽かされるわ、女とマトモに付き合えないダメ男(当時はこんなもん)というレッテルを貼られ燦々たる一年になってしまった。
ちなみにそのチケットはその年の神宮最終戦、自分を含めて男5人で観戦した。そして、会員証は取りに行かなかった。いやもう要らなかった。

その女性はその年の冬、別の男に同じ誘いをしていたのを小耳に挟んだ。

同じ目に何度か逢って、こういうタイプの人がいるという存在を認めたのはず~っと後になってからであった。
つまり、自分は3485 
だったのか?

それとも、未だに忘れられずにあろうことかさなぎでロゴ作っている今の自分が3485_2
なのか?

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コメント

・・・後者だ。(笑)

投稿: まりりん | 2010年2月13日 (土) 22時24分

今の方がアホみたいだ。

投稿: 二足歩行 | 2010年2月15日 (月) 15時07分

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